川崎のNEWヒーロー、BADHOP(バッドホップ)
今、ヘッズたちの間で話題となっているHIPHOPグループといえば、川崎を拠点に活動するBADHOP(バッドホップ)だろう。MCバトルで名を馳せた双子のMC、T-PablowとYZERRが中心となり、8MCで構成されている。
現在のHIPHOPシーンを引っ張り続けるBADHOP。4月6日にはZepp Tokyoにて、BADHOPHOUSEと名を冠したワンマンライブを開催した。飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し続けるBADHOPだが、2017年9月にセカンドフルアルバムとしてMobb lifeを出している。
めちゃめちゃカッコいいので、特にやばい思った楽曲を4つ紹介したいと思う。
Asian Doll feat.T-Pablow, Vingo & Yellow Pato
T-Pablow、Vingo、 Yellow Patoの3人で歌われている楽曲。とにかくサビがメロディアスで耳に残る。
ブランド名を並べて歌い上げる方法は海外からの輸入品なのかもしれないが、BADHOPらしく落とし込んでいる。
T-Pablowのセクシーさも聴きどころの一つ。惚れた女に入れ込む男、といった感じの歌詞なのだが、追い縋るダサい男ではなく包容力と余裕のある金持ち、みたいな視点で、ここにもBADHOPらしさがよく表れている。
3LDK feat.YellowPato Bark G-k.i.d
YellowPato、Bark、G-k.i.dの3人で歌われている楽曲で、Mobb lifeの中で私が一番好きな曲だ。
BADHOPといえば、過激な表現や歌い方が特徴のひとつではあるが、3LDKはゆったりとした心地の良いフローが特徴となっている。
特に、サビの「さぁ何しようか?毎日がまるでweekend」の入りは何とも心地よくて、平日の昼下がりに好きな人と出かける準備をしているときの幸せな気分を彷彿とさせる。
これは3LDKと関係ないけど、BADHOPにはYZERRが数人いるんじゃないかと思うくらい、YZERRっぽい声の人がいる。「あれ、これYZERRじゃないの?」と思った回数も多い。
Super Car feat.Tiji jojo YellowPato
Tiji jojoとYellowPatoの2人による楽曲。高級車名を連呼し、いつかはこいつらに乗って美女を侍らすぜ、という曲。
USの最先端を感じさせるフローで聴き心地が良い。曲名の通り、ドライブしながら聴きたい楽曲。
また、意外というと失礼になってしまうが、リリックが良い。BADHOPはフローやリズム、メロディを強く意識している印象なので、リリックはあまり注視して聴かないんだけど、Super Carはリリックに具体性もあるしライムも落としているので、日本語ラップの良さも兼ね備えているなあと思った。
これ以外 feat.YZERR Tiji jojo
YZERRとTiji jojoが歌っているこの楽曲。実は、Mobb lifeの楽曲の中で一番初めに出会ったのがこれ以外だった。YouTubeにこれ以外がアップされていて、MVが面白そうだったので視聴したのがきっかけ。
BADHOPが、まだ20歳くらいの若い男の子たちであることに気が付く一曲。大志を抱き、輝く未来に向けて大きな夢を掲げている彼らだが、その分様々な不安もあるのだろう。
これ以外では、HIPHOP=これ以外に自分たちが輝けるものはないんだ、という後ろ向きな決意が表現されていて、BADHOPの楽曲では珍しいテイストだ。
BADHOPはT-Pablowのワンマングループではない
T-Pablowのワンマングループに思う人間もいるかもしれないが、そうではない。しっかりと聴けば、BADHOPはメンバーそれぞれに個性や特徴があり、それがあってこそのグループであることがわかる。むしろ、楽曲においてはT-PablowよりもvingoやBenjazzyなどのメンバーのほうがスキルフルであるといわれることもあるくらいだ(もちろん、好みの問題もある)。今後もBADHOPを応援していきたいと思う。
▼2WINの記事はこちら