SUSHI BOYS(スシボーイズ)
SUSHI BOYS(スシボーイズ)は埼玉県越生町出身の3MCで構成されるHIPHOPグループ。くるくるパーマのFarmHouse、ちょいイカつめのサンテナ、お洒落なevidenceの3名。
最近、取り上げられることが多くなったグループで、2017年で最も勢いに乗ったといっても過言ではないかもしれない。
名前だけ聞くと色物っぽいがスキルは本物!
私も最近になってチェックした。聴く前までは、「SUSHI BOYS?寿司屋がラップ使って売名行為でも始めたのか…?ステッカーもなんかふざけてるし、アルバム名…NIGIRIって」なんて思っていた。
YouTubeにあげられている楽曲をのぞいてみても、ママチャリやダンボルギーニや緑茶など、変な名前の曲ばかり。楽曲名からして、ふざけた色物のグループなのかなと思った。
しかし楽曲を実際に聴いてみると、SUSHI BOYSが色物を狙ったふざけたグループではないことを思い知らされた。確かに、リリックや曲名はふざけてるような印象が強いんだけど、メンバーのラップスキルが半端ではない。おふざけとのギャップがすごい。
軽自動車であそこまでカッコよくHIPHOPが出来るのは、SUSHI BOYSの超強烈な個性だと思う。色物と本物を分けるのは、確かなスキルの上に成り立っているかどうかだと思うので、その点でSUSHI BOYSはがっつり本物なのではないだろうか。
アルバム【NIGIRI】の感想
2017年に発売された【NIGIRI】というアルバムがやばかったので、その中から特に食らった3曲の感想を書いていく。
Catch ur dream / SUSHI BOYS
アルバムの一番最初の曲で、トップバッターらしく爽やかでノリのいい楽曲。曲の内容は、田舎から夢を掴むぜ!といった感じ。
HOOKの「catch ur dream catch ur dreamその虫カゴに入れときなしっかり」がめちゃめちゃ心地いい。
SUSHI BOYSの楽曲全てに言えることだけど、乗せ方のスキルが尋常じゃない。Catch ur dreamでは「虫かご」や「麦わら帽子」や「虫網」といった小学生みたいなワードが出てくるんだけど、普通に乗せたらちょっとダサくなってしまう。
しかし、SUSHI BOYSが乗せるとめちゃめちゃカッコよくなる。確かなスキルの為せる技だと思う。Catch ur dreamはトラックも爽やかなので、聴いていたら自然と体が揺れるだろう。
ダンボルギーニ / SUSHI BOYS
かなりふざけてる楽曲。MVでも、車に段ボールを貼り付けてハチャメチャに遊んでる。最終的には親も兄弟も段ボールと言い出す始末。
しかし、この曲もSUSHI BOYSスキルは全開なので、普通にかっこよく仕上がってしまっている。
MVが制作されているくらいなので、SUSHI BOYSとしても自信のある楽曲だと思うんだけど、私の心を鷲掴みにしたのは「ヤオコー ベルク LIFE 7&I」のライン。そう、ヤオコーやベルクは、埼玉に根を張る巨大スーパーマーケットなのだ。
SUSHI BOYSがレペゼン埼玉であることに気が付き、一人テンションが上がった。
軽自動車 / SUSHI BOYS
軽自動車をこよなく愛する楽曲。「四人乗りだからもう夢のスペースしかねぇ。どんな高級車よりも価値のある軽自動車」というラインが好き。
SUSHI BOYSは田舎をレペゼンしているようで、高級車や都会のビルのような煌びやかなものではなく、身近にあるものを大切にしながら遊ぶ、というスタンスで一貫している。
私も都会の喧騒や人混みが苦手なので、SUSHI BOYSの楽曲のように、あるもので精一杯楽しむようにしていきたいと思った。
まとめ
SUSHI BOYSの楽曲はとにかくユーモラスで、これまでのHIPHOPとはまた違ったラップの楽しみ方を与えてくれる。YouTubeで上がっている動画に「スキルの無駄遣い」というコメントを見かける。
尋常じゃないラップスキルがあるのに、こんなにふざけていて勿体ないという意味なのだろうけど、確かにその通りだと思った。多分、やろうと思えばかっこいいだけのラップもできると思う。
でも、仲間と音を楽しむこと、それを前提に曲作りをしているのだとしたら、これくらい砕けてふざけているほうが楽しいのかもしれない。それに、このおふざけ具合とスキルのギャップがSUSHI BOYSの魅力でもある。
自分を大きく見せようとしない粋なところも、私は好きだ(寿司だけに)。今後もSUSHI BOYSの動向をしっかりチェックしていきたいと思う。
軽自動でGO MY WAY!
新作EP「WASABI」の記事はこちら!